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■困った彼・番外編

江田×樹

煌々と照らし出される影
そして、跳ねるバスケットボール

部活で同じ
帰りも同じ
マネージャーというなんとも言えない悲しいような
良い立場のような不可思議状態だが

一緒に帰れるの嬉しい

「ほら手を休めずに、ボール入れようぜ」
「あぁ、ごめん」

現在、体育館で江田と二人きり
そう、周りには誰もいない
現在は夜の9時を回っている
ボールを持っては籠に入れる作業。
ボール磨きなども、江田が使うかと思うと力んでしまう

「こんな時間まで付き合って大丈夫なのか?」

どきっ

中身は男らしいのに、外見はそんな中身と裏腹にかわいい
しかも、今は上目遣いで俺を心配している
かわいい かわいい!!!!

けど、さっきまでの姿も・・・・・

「あぁ、俺はマネージャーだからな」
「意味わかんねぇーよ、その理由」

そういって、俺に笑顔を見せる

江田は二人だけになると敬語がへる
それが、まるで俺達の距離が縮まっているように感じて嬉しいんだ
あぁ、すごい俺って乙女なんだなーと今更思うな

俺は今までの恋愛感でいくと攻めだった
けど、江田に関してはなんだかわからないんだよな
可愛い外見だから攻めたいと思ったり
その外見との裏腹のギャップに惚れるほどの男が出てきた瞬間は・・・・

あー・・・・自分がわからない
これが恋愛なのか?
何処に行けばいいのか進路がさっぱりわからない
俺の場合は特例中の特別例な気がするが

「この籠もって行くから、体育館の電気消して」
「あぁ、わかったよ」
江田が籠を押して俺から離れていく

籠より小さく見える背中に俺は憧れを抱いている
いや、何とも言えない愛しさを感じている
江田は知らない
俺のこの感情を

知ったら、絶交なんだろうな
考えたら凹んでくるよ

- パチッ・・・パチン

電気を消して、俺は体育館の玄関で待っていた。
月明かりでも結構足元が見える
江田が来たので、俺は持っていた鍵を差し込んでまわした。

内緒の思い
けど、いつか届けばいいのにと思っている
どう思われるかはこれからの俺次第

「樹」

――パシッ!!!!

江田から投げられたのは、冷たく冷えたポカリスエット
「飲めよ、喉渇いてんだろう」
「・・・・・・・」
「なんだよ、黙りこくって」

あぁ、この子は本当に

「おーい、階段の真下でしゃがみこむなよ。
何、苦手だったか?俺のお茶と交換するか?」

俺を惚れさせるのが上手すぎる
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