日々の足跡
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チョコレート革命。
・本編とは関係ない番外編。
・BL小説
・本編とは関係ない番外編。
・BL小説
12階にエレベーターがつき、扉が開き視界が広がった。
真っ直ぐに伸びた、白いタイル張りの廊下。
柱は磨きあげられ、電灯の光が反射してキラキラ輝いている。
廊下の奥には大きな窓が見え、空は真っ黒く染まっていた。
最初はそんな回りの光景に気をとられていて気付かなかったが、
よく見るとこの通路に違和感がある。
「・・・・楓さん、質問いいですか?」
「ん、何かな庵?」
楓は自分の鞄から家の鍵を取り出して、鍵穴にカードキーを入れた。
――― ピ ー ッ ――――
「何で此処の廊下って、この扉一つしかないんですか?」
そう、俺の思い描いているアパートやマンションには通路があり、
その壁には複数の扉が見えるのだ。
それなのに、この通路・・・廊下には
今、俺と楓さんの目の前にある扉一つしか設置されていない
「あぁ、このマンションは10階以上からは一つしか部屋がないんだよ」
――― 嘘だろ、おい・・・・
この廊下は端から端までが結構長い、それにこのマンションの作りからして
奥行きもあったはずだ。
・・・・俺、楓さんが御曹司だってこと知ってたけど、俺の予想を遥かに超えすぎている。
ガチャ・・・と扉の開く音とともに、オートロック式の扉が開いた。
中も予想よりも広くて綺麗だ。まるで、モデルルームの様な感じがする。
「さぁ、庵。入って、入って」
「あ、はい・・・・お邪魔します」
ニコニコしながら俺の靴を脱ぐ姿を見ている、俺。
・・・・相手は楓さんなんだけど、今だにこの状況になれていない自分がいる。
居間に辿り付くまでに、トイレ、風呂などに案内された。
廊下の最奥にある扉を開けるとリビングがあり、大きなガラス窓から綺麗な月と夜景が映し出されていた。
俺は、その景色に釘付けになった。
「・・・・・・綺麗だ・・・」
ビルや家の明かり、車のライト、電灯の光、様々な光という光の洪水が真っ黒な闇夜に
浮かび上がっている。その上空には孤高の輝く月がいた。
「気に入った?」
ガラス窓にへばりついている俺の横に、楓さんが立つ。
「はい、すっごく綺麗です!」
「ここはね、花火大会のときも綺麗に見えるし、春の桜景色や秋の紅葉も綺麗に見れるんだよ」
「・・・・そう、なんですか」
「庵、今さ・・・すっごくカメラ持ってくればよかった!!!なんて思ってたりしない?」
――――― ドキン! ―――――
なんで、俺の考えていることがわかったんだ?
楓さんはクスッと俺に笑ってみせた。
「そんな顔してたよ。景色見ながら綺麗と思いながらも、なんか悔しそうな顔しててさ」
「・・・・・うっ、確かに・・・・そう思っていました」
この人、なんか鋭いな~・・・・
「いつでも来てもいいよ」
「・・・・・・・え?」
俺は夜景から視線を外して、楓さんに視線を向けた。
楓さんは俺にまた優しく笑いかけてくれている。
俺は自分の顔なのに、それを見てドキリと胸が高鳴った。
「いつでもおいで、庵ならいくらでも俺の部屋に入れてあげるし、写真もたくさん撮ってもいいよ」
「・・・・・・でも、迷惑じゃないですか?」
「いいよ、庵がかけてくれる迷惑なら大歓迎v」
どうしよう
わけがわからない
「・・・・・・あの、トイレ借りますね」
「あ、うん。その扉を出てすぐ右にあるからね」
「はい!」
自分の顔なんだ、俺が俺に笑ったんだ
中は楓さんなんだけど
笑ったのは俺で
けど・・・・・
―― 『いいよ、庵がかけてくれる迷惑なら大歓迎v』 ――
そう、俺に言ってくれたのはあの人なんだ
―― バタン!!!・・・・カチッ・・・・・
「俺、本当に落ち着けよ、あんなの社交辞令だろうが!」
信じちゃいけない
あの人は誰にでも平等に優しいんだから
俺はそれに馴れあっちゃ駄目なんだよ!
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
庵が突然トイレに行ってしまった。
しかも、かなりの猛烈ダッシュだった。
「誘い方が不味かったのかな?」
先程の誘いかたは
あまりにも、あからさま過ぎだったか?
この部屋には高校に入ってから引っ越してきた。
親も兄弟も誰も入ったことはない。
いや、入ろうとしても玄関で用を済ませていたから入れた事がないが正しいだろう。
自分の領域に他人が入ってくるのは、俺は嫌いだ。
しかも、ここは俺のお気に入りの場所だから余計に入れたくないのだ。
けど、庵が玄関に入った瞬間、今までの奴らとは違った
横目でガラス越しに見える景色を見る
冷たいガラスに映し出される、俺の最良の場所、最高の光景
「ずっと、このままだったらいいのに」
この場所に庵がいる
今、俺が考えていることは一つだけ・・・・
――― どうすれは、彼を此処に縛り付けられるだろうか? ―――
「・・・・・楓さん」
――― ドキ!
後ろを振り返ると、扉を開けた俺がたっていた。
「な、何どうしたの庵?」
心臓の音がバクバク煩い
今、俺は考えていることを言葉に出していたか?
「傷の包帯を替えようと思うので、ソファに座ってもらってもいいですか?」
「・・・・あ、うん」
俺は内心ほっとした。
「それと、お湯も沸かしてもいいですか?」
「あ、いいよ。真っ暗だし、明かりもつけようか」
俺はカーテンでガラス窓を多い、明かりをつけた。
真っ暗だった世界に光があたり、俺の影がより濃く浮き上がった。
真っ直ぐに伸びた、白いタイル張りの廊下。
柱は磨きあげられ、電灯の光が反射してキラキラ輝いている。
廊下の奥には大きな窓が見え、空は真っ黒く染まっていた。
最初はそんな回りの光景に気をとられていて気付かなかったが、
よく見るとこの通路に違和感がある。
「・・・・楓さん、質問いいですか?」
「ん、何かな庵?」
楓は自分の鞄から家の鍵を取り出して、鍵穴にカードキーを入れた。
――― ピ ー ッ ――――
「何で此処の廊下って、この扉一つしかないんですか?」
そう、俺の思い描いているアパートやマンションには通路があり、
その壁には複数の扉が見えるのだ。
それなのに、この通路・・・廊下には
今、俺と楓さんの目の前にある扉一つしか設置されていない
「あぁ、このマンションは10階以上からは一つしか部屋がないんだよ」
――― 嘘だろ、おい・・・・
この廊下は端から端までが結構長い、それにこのマンションの作りからして
奥行きもあったはずだ。
・・・・俺、楓さんが御曹司だってこと知ってたけど、俺の予想を遥かに超えすぎている。
ガチャ・・・と扉の開く音とともに、オートロック式の扉が開いた。
中も予想よりも広くて綺麗だ。まるで、モデルルームの様な感じがする。
「さぁ、庵。入って、入って」
「あ、はい・・・・お邪魔します」
ニコニコしながら俺の靴を脱ぐ姿を見ている、俺。
・・・・相手は楓さんなんだけど、今だにこの状況になれていない自分がいる。
居間に辿り付くまでに、トイレ、風呂などに案内された。
廊下の最奥にある扉を開けるとリビングがあり、大きなガラス窓から綺麗な月と夜景が映し出されていた。
俺は、その景色に釘付けになった。
「・・・・・・綺麗だ・・・」
ビルや家の明かり、車のライト、電灯の光、様々な光という光の洪水が真っ黒な闇夜に
浮かび上がっている。その上空には孤高の輝く月がいた。
「気に入った?」
ガラス窓にへばりついている俺の横に、楓さんが立つ。
「はい、すっごく綺麗です!」
「ここはね、花火大会のときも綺麗に見えるし、春の桜景色や秋の紅葉も綺麗に見れるんだよ」
「・・・・そう、なんですか」
「庵、今さ・・・すっごくカメラ持ってくればよかった!!!なんて思ってたりしない?」
――――― ドキン! ―――――
なんで、俺の考えていることがわかったんだ?
楓さんはクスッと俺に笑ってみせた。
「そんな顔してたよ。景色見ながら綺麗と思いながらも、なんか悔しそうな顔しててさ」
「・・・・・うっ、確かに・・・・そう思っていました」
この人、なんか鋭いな~・・・・
「いつでも来てもいいよ」
「・・・・・・・え?」
俺は夜景から視線を外して、楓さんに視線を向けた。
楓さんは俺にまた優しく笑いかけてくれている。
俺は自分の顔なのに、それを見てドキリと胸が高鳴った。
「いつでもおいで、庵ならいくらでも俺の部屋に入れてあげるし、写真もたくさん撮ってもいいよ」
「・・・・・・でも、迷惑じゃないですか?」
「いいよ、庵がかけてくれる迷惑なら大歓迎v」
どうしよう
わけがわからない
「・・・・・・あの、トイレ借りますね」
「あ、うん。その扉を出てすぐ右にあるからね」
「はい!」
自分の顔なんだ、俺が俺に笑ったんだ
中は楓さんなんだけど
笑ったのは俺で
けど・・・・・
―― 『いいよ、庵がかけてくれる迷惑なら大歓迎v』 ――
そう、俺に言ってくれたのはあの人なんだ
―― バタン!!!・・・・カチッ・・・・・
「俺、本当に落ち着けよ、あんなの社交辞令だろうが!」
信じちゃいけない
あの人は誰にでも平等に優しいんだから
俺はそれに馴れあっちゃ駄目なんだよ!
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
庵が突然トイレに行ってしまった。
しかも、かなりの猛烈ダッシュだった。
「誘い方が不味かったのかな?」
先程の誘いかたは
あまりにも、あからさま過ぎだったか?
この部屋には高校に入ってから引っ越してきた。
親も兄弟も誰も入ったことはない。
いや、入ろうとしても玄関で用を済ませていたから入れた事がないが正しいだろう。
自分の領域に他人が入ってくるのは、俺は嫌いだ。
しかも、ここは俺のお気に入りの場所だから余計に入れたくないのだ。
けど、庵が玄関に入った瞬間、今までの奴らとは違った
横目でガラス越しに見える景色を見る
冷たいガラスに映し出される、俺の最良の場所、最高の光景
「ずっと、このままだったらいいのに」
この場所に庵がいる
今、俺が考えていることは一つだけ・・・・
――― どうすれは、彼を此処に縛り付けられるだろうか? ―――
「・・・・・楓さん」
――― ドキ!
後ろを振り返ると、扉を開けた俺がたっていた。
「な、何どうしたの庵?」
心臓の音がバクバク煩い
今、俺は考えていることを言葉に出していたか?
「傷の包帯を替えようと思うので、ソファに座ってもらってもいいですか?」
「・・・・あ、うん」
俺は内心ほっとした。
「それと、お湯も沸かしてもいいですか?」
「あ、いいよ。真っ暗だし、明かりもつけようか」
俺はカーテンでガラス窓を多い、明かりをつけた。
真っ暗だった世界に光があたり、俺の影がより濃く浮き上がった。
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